インタビュー

INTERVIEW(2)――世界で勝負したい

掲載: 2012年04月04日 18:00

更新: 2012年04月04日 18:00



世界で勝負したい



[Champagne]_A



——ところで、川上くんってオアシス好きですよね。オアシスのサード・アルバム『Be Here Now』はどう評価してますか?

川上「ノエル・ギャラガーも言ってる通り、あれは失敗作ですね。いい曲もあると思うんですけど、なんかやっぱり……ファースト、セカンドが良かったので」

——僕も同意見なんだけど、要はバンドのスケールアップの仕方って諸刃の剣というか、やり方を間違えるとああなっちゃうわけじゃないですか? そのあたり、自分たちの3作目を作るにあたって意識する部分がありましたか?

川上「訊いてほしい質問が来てすごく嬉しいんですけど(笑)、ファーストとセカンドは見えてたというか、オアシスというお手本がいたわけですよ。ファーストはこういう感じで攻めて、セカンドはちょっとメロディアスになって……みたいな。曲順も結構意識してて、4曲目でちょっとバラードっぽいのが来て、最後は“Champagne Supernova”で締める、みたいな。でも、サードを真似しちゃうとヤバイと(笑)」

——(笑)。

川上「そこで改めて振り返ると、意識はしてたけど実際の進み方は違ってて、よく〈ポップになった〉って言われるんですけど、俺は逆にファーストがいちばんポップだったと思ってるんです。普通ファーストでちょっとマニアックなのをやってリスナーを掴んで、セカンドで少し広げる、ポップになっていく。オアシスもそうだったと思うんですけど、サードで飽和状態になっちゃった。でも、[Champagne]は逆にファーストがポップで、セカンドがマニアックだったと俺は思ってて、そう考えると、どっちかっていうとプライマル・スクリームだと思ったんですよ。アルバムごとにまったく違うことを考えてるんです」

——ああ、なるほどね。

川上「もっと言うと毎曲全然違うことを考えてて、それを自覚した時に〈心配ないな〉って思えたんです。プロのミュージシャンとして、勝負作とかっていうのはあると思うんですけど、曲を作ることに関してはそこを意識しちゃうと終わりだと思うんですよね」

——『Be Here Now』はすごくUSを意識したアルバムだった。

川上「うちらももしかしたらそういう方向に行ってたかもしれないけど、さっきも言ったようにスタジオワークがものすごく自然にできるバンドなので、それはホントに良かったなって思います。後に〈『Be Here Now』はちょっと意識しすぎた〉って言ってるってことは、ノエルもわかってるんですよね」

——UKのバンドがUSを意識して失敗するっていうケースはよくありますからね。その点、日本は最初からUSとUKから影響を受けたダブルスタンダードだから、そういう心配はないと思うけど。

川上「ちょっと大きな話ですけど、U2ってアイルランド出身で、USでもUKでもないけど、世界で勝負できているバンドの代表じゃないですか? U2はどっちの部分も持ってるし、第三者しか吐き出せない部分もある。だからUSもUKも巻き込んで勝てたんですよね。俺のなかであのバンドはすごく憧れで、オアシスは好きですけど憧れではないんです。U2は……共通点があるって言うとアレなんですけど(笑)」

——でも、よくわかる。オアシスはやっぱりUKのバンドですよね。そういう意味で、日本のバンドも世界で勝負できる可能性はある。

川上「全然あると思うんですよ。もちろん言語の問題だったり、偏見はすごくあると思うけど、チャレンジするかしないかが大事で、[Champagne]としては早く行きたいです。よくある〈日本で売れてから行く〉っていうのは違う気がするんですよね。ステップでもなくて、最初から地球にいるんだから、どこでやっても同じだろうっていう」


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インタヴュー・文/金子厚武