INTERVIEW(3)——衝動で浮かんだライン
衝動で浮かんだライン
――なるほど。では、デビュー・シングル“You topia”について。タイトル曲の“You topia”を書いたのはいつ頃ですか?
「えーと、機材を買ってすぐに作りました。高校受験の2~3日前だったんですけど、勉強しないで、ずっと曲を作ってて」
――で、中学時代に好きだった女の子の思い出を曲にした、と。
「別に思い出を綴ったわけじゃないんですけど、ところどころラインが浮かんできたんですよ。〈君に会いたいけど「また今度な」と言ったらまた感じる温度差〉とか」
――冒頭のラインですね。
「そのときの衝動がハンパなかったんですよね。その時期って、1週間に5曲くらい書いてたんですよ。ホント、毎日作ってるような感じで。〈こういう曲が書きたい〉っていうのもいっぱいあったし、とにかく衝動がすごかったんですよね」
――この曲もネットに上げたんですよね?
「はい。すぐ消しちゃいましたけど。なんか恥ずかしくなって」
――(笑)いまはどうですか?
「意外にいいなって思いますね。わかりにくい表現が全然ないんですよね。あと、わりと規則的に韻を踏んでるなって」
――そう、リリックがすごく音楽的というか、聴いてて気持ちいいんですよね。
「あ、そうっすか。このときって、まず韻を考えてから、その言葉を繋いでたんですよ。いまはちょっと違う書き方なんですよね。自分の気持ちに近い言葉を選んで、それを合わせていくていう……“You topia”って、曲を作りはじめて1週間くらいで出来た曲なんですよ。そう思うと、〈俺、成長してないな〉って感じたりもするんですけど」
――ちなみに中学時代、女の子との楽しい思い出はありますか?
「皆無ですね(即答)。女の子の前に立つと、僕、声が小さくなって全然しゃべらなくなるんですよ。いままでに仲良くなった女の子って、3人くらいしかいないですからね」
――じゃあ、この曲の歌詞にある通り〈夜な夜な いつも君のことばかり 綴る恋物語 妄想は膨らんでばかり〉っていう。
「はい、そんな感じです(笑)。いまはちょっと慣れてきましたけどね。デビューが決まってから、いろんな有名人とも会ったし……ORANGE RANGEさんとかKREVAさんとか」
――KREVAさんと会えるなんて、それこそテンション上がりそうですけどね。
「そうですね。嬉しいんですけど、いろんなことが起きすぎて、麻痺ってたんですよ。すごくいいこと言ってもらってるのに、テンションが追いつかなくて〈あ、そうですか〉みたいになっちゃって」
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