サニーデイ・サービス 『本日は晴天なり』 ROSE(2010)
先人への真摯な愛情をオリジナリティーへ昇華させた先達・サニーデイの一角を担った者が、後輩の出立に付き従ったのは決して偶然ではない。ラーメンの過剰摂取により野菜ジュースが手放せない身体になっても、優先されるべきことがある。*フミ
SYL JOHNSON 『Dresses Too Short/Is It Because I'm Black』 Kent
シカゴのブルース&ソウルマンで、メンフィス・ソウルの有名レーベルであるハイでも活躍した人物。スクービーがメロディー志向に転じつつあった90年代後半、ライヴで取り上げた彼の“Same Kind Of Thing”にインスパイアされ、スウィートでメロウな方向性を見い出していったのだとか。*鬼頭
MARK STEWART AND THE MAFIA 『Learning To Cope With Cowardice』 On-U(1983)
岡田ジャパンに必要なのは若年者・香川真司のイマジネーションだったかもしれない!——というわけで、最年少者・ナガイケジョーの趣味/指向がバンドに与える影響は大きい。ニューウェイヴをソウル同様に再解釈するのもまた知性。*フミ
OKAMOTO'S 『10'S』 ARIOLA JAPAN(2010)
平均年齢19歳にして、破格の演奏力を持つガレージ・ロックンロール・バンド。ルーツ音楽の採り入れ方や、シンガーであるオカモトショウのステージングにも通じるものが……。ライヴでの共演経験もあり、互いにリスペクトする間柄の模様。*鬼頭
矢沢永吉 『TWIST』 GARURU(2010)
現代日本、ステージに立つ者が矢沢永吉の影響下にない……ワケもなく。ヴォーカルは黙って白スーツ。ミッシェル時代のチバユウスケも実践していただろうが……というか、ロックンロール・ミュージックに〈メロウ〉を入れられないヤツはモグリだぜ、という話。*フミ
松田優作 『Y Matsuda Chronicle 73-89』 バップ
現代日本、ステージに立つ者が松田優作の影響下にない……ワケもなく。無茶苦茶さと理性が共存する優作スピリットは昭和という時代を突き抜けて、平成におけるステージ上の司祭・コヤマシュウにも確実に宿るのだ。パフォーマンスならぬア・ホーマンス。*フミ