WHITE STAGE Photo by 宇宙大使☆スター
加藤「詩野さんはこのあたりで到着したんですか?」
岡村「そうなんです。でもブロークン・ソーシャル・シーンは丸々観ましたよ。こんなに人気があるんだ、っていうくらい盛り上がっていて、バンドの底力を実感しました。時間をかけていいバンドになってきましたよね。ここも大所帯だけど役割がすごく明確。なのに、演奏はまったくカタくない」
加藤「ここ、メンバーが結構不定形ですよね?」
岡村「ステージ観るまで誰か来てるのかわからないという。そういう玉手箱的なおもしろさもありますね。前はファイストが出て来て、ロン・セクスミスのカヴァーとかやってた。カナダのネットワークだなあって実感したり。懐の深いバンドです」
土田「そうですね。人数が多いぶん、見所も多いですし。大所帯バンドはライヴ映えしますよね」
岡村「フェスでは特に映えますね。で、私はブロークンが終わってからは!!!を観に行きました。!!!は新しいアルバムが出たばっかりだったんですけど、初期の曲のほうが盛り上がっている印象を受けました。初期はファンキーな曲が多いので、ライヴではそっちのほうが盛り上がりやすいんでしょうね。ブルックリンを支えている重要バンドの貫禄がありました」
土田「そして、この日の〈MARQUEE〉の深夜はダブステップ勢ですよね」
加藤「マッド教授は非常によかったですね。ラスコも楽しかったですよ。でも身体がついていかなくて、途中で泣く泣く帰ってきた感じ。初日は全部良かったと思いますよ。SPECIAL OTHERSはとても格好良かったし。その後、サンハウスをちょっと観たら“レモンティー”やってました」
土田「ちょうどいいとこだ。あとマグマも観たんでしょ?」
MAGMA Photo by Yasuyuki Kasagi
加藤「5分ぐらい観ました。悪魔祓いというか、悪魔を呼んでいるというか。皆さん黒装束で、2人組の女子のコーラスが綺麗な声を出してて、オジサン(クリスチャン・ヴァンデ)が両手を広げて〈ウァー!〉って。オジー(・オズボーン)的なノリでした」
岡村「それ、わかりやすい説明ですね」
土田「(笑)あとは……ミューズ? まあ、とんでもなく壮大なんだろうなとは思ってましたけど、まず衣装でビックリして。ドラムのドミニク(・ハワード)はシルバーの全身タイツにフルフェイスのヘルメットをかぶってて」
加藤「テーマがよくわからない。スペイシーな感じを表したいんだろうけど」
土田「衣装で言えば、スペイシーだったのはドミニクだけですけどね(笑)。ヴォーカルのマシュー(・ベラミー)は赤のラメのスーツだったし」
加藤「無駄に壮大でしたね~。でも、そこが好きっていう」
土田「私も」
岡村「そういえば、Charを友人と少しだけ観に行きました。今年だと他にサンハウスとか、過去には外道とかも出ましたけど、日本のこういうレジェンダリーなアーティストも機会があれば観てほしいですよね。そういや、Charを観に行ったら、いきなり“Tomorrow Never Knows”のカヴァーやってて驚きました」
加藤・土田「えぇぇぇ~~~!?」
岡村「いや、ビートルズの」
加藤「そっちか!」
岡村「ミスチルじゃないですよ(笑)!」
土田「良かった(笑)! じゃあ、初日はこんなところですかね」