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ネルソンス、2015年8月ルツェルン音楽祭でのマーラー“角笛”&交響曲第5番

ネルソンス、2015年ルツェルン音楽祭ライヴでのマーラー“角笛”&交響曲第5番

2015年夏のルツェルン音楽祭における、アンドリス・ネルソンスとルツェルン祝祭管によるマーラー。“子供の不思議な角笛”は、ルートヴィヒ・アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノが収集したドイツの民衆歌謡で、マーラーはこの歌詞に基づいた歌曲を多く作曲しており、これらは歌曲集“若き日の歌”、“子供の魔法の角笛”、“最後の7つの歌”にそれぞれ収められています。バリトン・ソロを担当するのは、マティアス・ゲルネ。ゲルネ自身、コンサートや録音で幾度となく取り上げた作品であり、優しく繊細な声、音楽に寄り添った丁寧な歌唱は、聴く者の心を打ちます。ネルソンスもゲルネの語り口をすくい上げるようにサポートし、「魚に説教するパドバの聖アントニオ」などユーモラスな曲調の作品ではコミカルさに溢れ、宗教的な敬虔さを感じさせる「原光」では、ゲルネの歌を昇華させるような響きを生み出しています。
交響曲第5番は、2004年にクラウディオ・アバドが、当時「空前のスーパー・オケ」と称された豪華メンバーが揃ったルツェルン祝祭管と高水準の演奏を披露したことが記憶に残っていますが、ネルソンスも創立者アバド亡き後のオケを力強く先導しています。交響曲第5番が1904年にケルンで初演された当時、「これは誰にも理解できない、呪われた作品だ」と言われるほどでしたが、現代ではマーラーの作品の中でも頻繁に演奏され、第4楽章のアダージェットは、映画「ベニスに死す」に使われ世界的に知られています。ネルソンスは、強い推進力で音楽を引っ張り、特に第3楽章では圧巻の統率力を発揮、そして重要な"コルノ・オブリガード"の部分は、ローマ聖チェチーリア国立交響楽団のホルン奏者アレッシオ・アレグリーニの独奏が見事な独奏を聴かせます。
(キングインターナショナル)

マティアス・ゲルネ(バリトン・中央)、アンドリス・ネルソンス(指揮・右)

【曲目】
マーラー:
・子供の不思議な角笛~ラインの伝説/美しくトランペットが鳴り響く所/この世の生活/原光/魚に説教するパドバの聖アントニオ/起床合図/少年鼓笛兵
・交響曲第5番 嬰ハ短調
【演奏】
アンドリス・ネルソンス(指揮)
ルツェルン祝祭管弦楽団
マティアス・ゲルネ(バリトン)
【収録】
2015年8月19&20日 ルツェルン、文化会議センター(ライヴ)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年03月22日 18:30