ボッシュの巧みな手腕が光るドヴォルザーク・シリーズ第5弾!“新世界より”
マルクス・ボッシュが、2011年から音楽監督を務めているニュルンベルク州立フィルハーモニーと共に取り組んでいるドヴォルザークのシリーズ第5弾は、最も有名で最も演奏機会の多い作品である交響曲第9番。1892年9月、ドヴォルザークは、ニューヨーク・ナショナル音楽院の院長としてアメリカに渡りましたが、この時影響を受けた黒人霊歌などが作品には大きな影響を与えており、その代表作がチェロ協奏曲、弦楽四重奏曲「アメリカ」であり、この交響曲第9番「新世界より」です。ドヴォルザークはアメリカ近代音楽の創始者とも評され、1893年12月16日に行われた初演は大成功をおさめました。アメリカ音楽の影響がはっきりと見られますが、根底にはチェコ音楽の色合いが残っているドヴォルザーク特有の旋律と自身の形式の集大成ともいえる作品です。
マルクス・ボッシュは、巧みなフレージングの処理、堂々としたスケール感と表情付けの巧さが際立つ演奏を展開しています。カップリングには、交響詩「真昼の魔女」。
ドヴォルザークは、交響曲9曲を書いた後、集中して交響詩を4曲完成させています。「水の精」「真昼の魔女」「金の紡ぎ車」「野鳩」は、いずれもチェコの詩人エルベンの詩に触発されて書かれ、チェコの民話に基づいたストーリーを巧みな表現力で生き生きと描いています。「真昼の魔女」は、楽しく遊んでいた子どもが急に機嫌が悪くなり、母親が子どもを叱って恐ろしい魔女を呼ぶと脅かすのですが、本当に魔女が現れ、不気味な踊りを踊り、果てはその子どもを殺してしまうというゾッとする話。ボッシュはこのシリーズで交響曲とともに、この交響詩にも取り組んでおり、「真昼の魔女」も子ども、母親、魔女のそれぞれの主題を見事な音楽描写で聴かせています。
(キングインターナショナル)
【収録曲目】
ドヴォルザーク
交響曲第9番ホ短調 Op.95「新世界より」
交響詩「真昼の魔女」Op.108
【演奏】
マルクス・ボッシュ(指揮)
ニュルンベルク州立フィルハーモニー
【録音】
2015年ライヴ
カテゴリ : ニューリリース | タグ : SACDハイブリッド(クラシック) 高音質(クラシック)
掲載: 2016年10月06日 18:29