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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.158

ジャック・シェルドン『ザ・カルテット&ザ・クインテット』(1956)

JSD

ジャック・シェルドン(tp)
ズート・シムズ(ts)
ウォルター・ノリス(p)
ラルフ・ペナ、ボブ・ホイットロック(b)
ジーン・ギャメージ、ローレンス・マラブル(ds)

1954年、1955年、ロサンジェルスにて録音

曲目(曲順は日本盤に準拠):
01.ゲット・アウト・オブ・タウン
02.アームーア
03.ドゾ
04.マッド・アバウト・ザ・ボーイ
05.トゥート・スウィート
06.ジャック・デパーツ
07.ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ
08.グルーヴァス・メンタス
09.ビーチ・ワイズ
10.パレルモ・ウォーク
11.ブルース
12.イレジスティブル・ユー
13.グァテマラ
14.ゲッティング・センチメンタル・オーヴァー・ユー

【アルバム紹介】
1.知る人ぞ知るウェストコースト・ジャズの名トランペッター、ジャック・シェルドン
2.幻のレーベル、ジャズ・ウェストに残した初リーダー・セッション
3.前半がカルテット編成、後半はクインテット編成で名テナー奏者ズート・シムズも参加

知る人ぞ知るウェストコースト・ジャズの名トランペッター、ジャック・シェルドンが幻のレーベル、ジャズ・ウェストに残した初リーダー・セッションを今回は取り上げます。
元々は10インチ盤として、カルテットで1枚、クインテットで1枚それぞれリリースされたものですが、その後LP化され、前半がカルテット、後半がクインテットという内容になっています。

ジャック・シェルドンは生まれがフロリダで、13歳からプロとしてプレイし始め、40年代後半にロスに移住、50年代からジミー・ジュフリー、スタン・ケントン、アート・ペッパーらと共演し、ウェストコースト・ジャズ・シーンで活躍しました。60年代には、映画『いそしぎ』の名テーマ曲“シャドウ・オブ・ユア・スマイル”のトランペットをプレイしていたことでも知られています。

本作はカルテット編成ではワン・ホーンでその魅力を、クインテット編成では名テナー奏者ズート・シムズとの2管のコンビネーションが聴きどころで、楽曲は自身やメンバーのオリジナル、スタンダードを交えた、ライトで軽快な演奏が楽しめるものになっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
コール・ポーター作曲の名スタンダード“ゲット・アウト・オブ・タウン”。

数々の名曲を世に送り出したコール・ポーター作曲の名スタンダードで、シェルドンのワン・ホーン・カルテットでのプレイを聴いてみましょう。
軽快なスイング・ビートに乗って、濁りのないストレートなフルトーンによる流麗なプレイでテーマを聴かせ、その後のソロは、メロディアスでありつつ、音階的なフレーズをちりばめた素晴らしい演奏になっています。ピアノ・ソロをはさんで、アドリブを展開しながらテーマに回帰し、最後に一音まで無駄のない活き活きしたプレイに終始します。
ウェストコースト・ジャズで、ちょっといい感じのトランペッター知っているよ、と自慢をしたくなるような逸品です。
ジャック・シェルドンは2019年に88歳で亡くなっていますが、この記事掲載から10日後にあたる12月27日がその命日となります。

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2021年12月17日 10:00