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ラルス・フォークトの遺作!パリ室内管弦楽団とのモーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第24番


[Ondine Records 公式チャンネルより]

ドイツの中堅世代を代表するピアニストとして敬愛されてきたラルス・フォークト(1970.9.8-2022.9.5)が世を去ると、多くの演奏家から痛切な感情を伴った追悼メッセージが発信されました。そこで異口同音に讃えられていたのは、その真摯で虚飾の無い音楽性とあたたかな人柄。フォークトが生前に遺していた録音としては、先にテツラフ兄妹とのシューベルト:ピアノ三重奏曲集が発売されて大きな反響を呼んでいます。彼の53回目の誕生日となる2023年9月8日にリリースされる当モーツァルト・アルバムも、フォークトの音楽を愛する人にとってかけがえのないものとなることでしょう。
フォークトは2020年にパリ室内管弦楽団の音楽監督に着任すると、次々と意欲的なプログラムに取り組みましたが、期せずして病が進行し、このコンビの録音としてはメンデルスゾーンのピアノ協奏曲集(ODE-1400として発売済)とここに収録されたモーツァルトの2曲だけとなってしまいました。原盤解説書(英語と独語)には当録音のプロデューサーであるクリストフ・フランケ氏が7ページ余りにおよぶ回想を寄せています。それによればフォークトは録音期間中も闘病という現実に向き合いつつも常にものごとを前向きに考え、相反する感情の中を生きていたと言います。ここに聴かれる演奏も、決して自らの死を予感した人の悲しみ一色の演奏というようなものではなく、第9番の若々しい華やぎと中間楽章の悲嘆、第24番の暗く力強いドラマにはさまれた中間楽章の無垢な音の戯れなど、フォークトの円熟が自然体で伝わるものとなっています。フォークトの遺産としてのみならず、現代にふさわしい美感と様式感を備えた両曲の名演奏の一つとして聴き継がれるに値する1枚と言えるでしょう。
※国内仕様盤には原盤解説の全訳に加え、大津聡氏による解説が付属します。
(ナクソス・ジャパン)

CD(輸入盤)


CD(輸入盤・国内流通仕様・日本語解説付き)


【曲目】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):ピアノ協奏曲第9番&第24番

1-3.ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調「ジュナミ(ジュノーム)」 K. 271
(カデンツァ:W.A.モーツァルト)
1. I. Allegro
2. II. Andantino
3. III. Rondo(Presto)

4-6. ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K. 491(1786)
4. I. Allegro
5. II. Larghetto
6. III. Allegretto

【演奏】
ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)
パリ室内管弦楽団

【録音】
2021年4月25-28日
Salle des concerts, Cite de la musique, Paris

総収録時間:61分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年07月21日 18:00