石野卓球 『CRUISE』
[interview]
石野卓球の6年ぶりのソロ作『CRUISE』が素晴らしい。100%混じりけなしのテクノ・アルバム。基本に立ち返ったようにシンプルで力強い、贅肉を徹底的に削ぎ落としたストイックなダンス・ビート。クラブ・ユースを考え、徹底的に低域をブーストした音質も最高。奇を衒ったところのない、時流に媚びるわけでもない正統派の作りだが、きちんと〈いまの音〉になっている。音楽シーンのあり方も大きく変容しつつあるいま、音楽性、音質ともに、これだけ妥協のない作品をメジャー・レーベルから出したことは、とてつもなく大きな意義がある。8月28日は恒例の〈WIRE〉も開催。その不屈のテクノ魂に脱帽だ。