
メンバー・チェンジ、POPGROUPへの移籍を経て、約3年ぶりの新作を発表したQomolangma Tomato。2003年に横浜で結成され、これまでに3枚のアルバムを残している彼ら最大の魅力は、ラップともポエトリー・リーディングとも言える石井ナルトのヴォーカルだろう。Discharming manの蝦名啓太にも通じる〈蒼さ〉が魅力的な声、フラストレーションと批評精神が同居する言葉が、聴く者の胸を熱くする。カムバック作となる『カジツ』は、とにかくフレッシュでエネルギッシュな、まぎれもない最高傑作。パンク〜ハードコアを軸に、ファンキーなリズムやポップなメロディーも採り入れた音楽性は幅広く、石井の表現力もより豊かになっている。震災以降の日本が抱える不安と真正面から向き合いながらも、それを軽快に鳴らしてみせた。
▼関連盤を紹介。
Qomolangma Tomatoの2009年作『camouflage』(AVOCADO)