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30年前の近未来POP

キャンペーン作品から定番まで、30年前に見た近未来の夢をいま覗き込んでみよう!――(2)

連載
360°
公開
2012/05/02   00:00
更新
2012/05/02   00:00
ソース
bounce 343号(2012年4月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/北野 創、轟フィルム、鈴木智彦


戸川純 『TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008』 ソニー

ゴスも不思議ちゃんもこの人が元祖!? 日本のニューウェイヴ時代を代表するぶっ飛んだヒロインの、ゲルニカ、ヤプーズ、ソロという各名義でのエキセントリックな名曲たちを本人のセレクトで集大成した完全保存盤がこちら。椎名林檎も神聖かまってちゃんもこのなかにいます。*轟

 

ジューシィ・フルーツ 『ゴールデン☆ベスト -多重果実 品質特撰-』 コロムビア

Perfumeややくしまるえつこらのカヴァーでお馴染み“ジェニーはご機嫌ななめ”でデビューした4人組。特に近田春夫が手掛けた初期曲は近未来感が濃厚で、“あやふやアバンチュール”のパンチの効いた中毒性などはレコライドにも通じるものが。ヴォーカルのイリアは初音ミクとの共演歴もアリ。*北野

 

一風堂 『ESSENCE: THE BEST OF IPPU-DO』 ソニー

ニューロマ歌謡としてのニューウェイヴも忘れちゃいけない。SHAZNAや多和田えみも取り上げた“すみれ September Love”で知られるこのトリオは、79年に結成。ジャパンに通じる美学を貫いて84年に解散した。土屋昌巳はもちろん、見岳章(代表曲は美空ひばり“川の流れのように”!)も作曲家として活躍中だ。*轟

 

PLASTICS 『WELCOME PLASTICS』 ビクター (1980)

UKのラフ・トレードからシングル・リリースされた名曲“COPY”“ROBOT”などの名曲を含む初フル作。ピコピコ連打される電子音とトシ&チカの躁的なファルセットにかかれば、モンキーズ〈恋の終列車〉もジャッキー吉川とブルー・コメッツ“ウェルカム・ビートルズ”も未来派ポップスに早変わり! *北野

 

PLASTICS 『WELCOMEBACK PLASTICS』 ビクター (1981)

代表曲の再録ヴァージョンのみで構成されたラスト・アルバム。録音はバハマのコンパス・ポイント・スタジオということもあって太くて抜けの良いサウンドに仕上がっており、タイトな演奏とアレンジもクラブ受けしそう。レコーディングには名器TR-808の製品版第1号が使われたという逸話も! *北野

 

PLASTICS 『ORIGATO PLASTICO』 ビクター (1980)

前作から1年足らずで登場したこの2作目では、従来のキッチュかつ勢い任せなテクノ・ポップ路線を踏襲しつつ、少しデヴィッド・ボウイっぽい“PARK”やトロピカルな“IGNORE”といった楽曲にも挑戦していて、早くも成熟期に入ったことを感じさせる。POLYSICSも取り上げた“GOOD”は本作に収録。*北野

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