いよいよ幕開けする次章!!
大いなる成果と共に〈THE RED MAGIC TOUR〉を完結させた昨年のAK-69だが、彼にとってはまだまだ途中経過ということなのだろう、今年に入ってからもその歩みが簡単に止まるはずもない。2月にそのツアーの模様をDVD化して集大成し、翌月には4曲入りのシングル“SWAG IN DA BAG”をリリースして早くも再起動。それ以外にも客演は相変わらず数珠繋ぎ状態で、CIMBAの“LAST MAN”やJOYSTICKKの“Krazie Klub”といったスマッシュ・ヒットをはじめ、山口リサの“FIREFLY”やTERRY&ERIKAの“999”、VEGA-Tの“INTO THE LIGHT”、DJ PMXの“AM0:00”、DJ MUNARIの“HIKIGANE”、そしてもちろん、A-1の“IT'S PARADISE!”などMSのレーベルメイト作品も含めて、彼のラップは常に存在感を発揮し続けていたと言えるだろう。
そんな状況にあって、この6月から彼はさらにスキルを磨くべくNYに長期滞在していたそうで、本場の空気や感覚から得たものも多いことだろう。その成果がこのたび2連続リリースされる690円シングルの第1弾“SWAG WALK”として登場することになった。表題曲の“SWAG WALK”は、パーカッシヴなビートにラップと歌の二刀流が映える仕上がり。トラックを手掛けたのは、ロイドやルーペ・フィアスコ、ボーン・サグズン・ハーモニー、レッドマンらにビートを提供してきたキング・デヴィッドだ。二刀流からさらにシンギン・ラップへ切り込むスムースな語り口は新たなAK像を窺わせる一端かもしれない。カップリングに収録される“NEW DAY”は馴染みのDJ DOPEMANによるもので、こちらでは安定感のあるAK節のぶっとい最新型が楽しめる。
なお、第2弾シングル“THE SHOW MUST GO ON”は11月21日のリリース予定。『THE RED MAGIC』の次に控える何かに、まずはこの2タイトルでアクセスしてほしい。
▼AK-69の2012年のシングル“SWAG IN DA BAG”(MS)
▼関連盤を紹介。
左から、CIMBAの2012年作『LAST MAN』(KSR)、JOYSTICKKの2012年作『Antikythera』(Pヴァイン)、キング・デヴィッドが参加しているルーペ・フィアスコの2011年作『Lasers』(Atlantic)