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DJ RYOW

連載
Discographic
公開
2012/11/09   19:40
更新
2012/11/09   19:40
ソース
bounce 348号(2012年9月25日発行)
テキスト
文/轟ひろみ


〈音楽以上〉の道をさらに追求した新作!!



DJ_RYOW_A



これは最高傑作と言っていいんじゃないだろうか。オリジナル作とDJミックスをセットにした前作『MORE THAN MUSIC』にてプロデューサー/DJというキャリアの両面を集大成したDJ RYOWが、それからおよそ1年でニュー・アルバム『LIFE GOES ON』を完成させた。前作のリード曲だった“MORE THAN MUSIC”に続き、今回もAK-69と"E"qualのコンビ・チューン“DON'T HOLD ME BACK”が話題を呼びそうだが、アルバム全体はそうしたゲスト面の華やかさに止まらないRYOWのチャレンジが窺える作品となっている

そもそもM.O.S.A.D.の率いるBALLERSに属する彼は、2005年に最初のオリジナル作『PROJECT DREAMS』を発表。同年にはラッパーのWATTと組んだENDLESS FILEでもデビューを果たしている。それでもBALLERS軍団の若手というイメージを越えて彼が支持を獲得してこれたのは、現在に至るまで毎週のように全国各地の現場でDJプレイを行い、オフィシャル/ストリートを問わず精力的にミックスCDをリリースして、センスと腕を磨き続けてきたことだろう。さらには自主レーベルやイヴェントの運営なども行い、同時にTOMOKIYOと結成したチーム=GRAND BEATZとしてプロデュースも積極的にこなすことで、周囲の信頼を勝ち得てきたことも忘れては行けない。

そんな実力は今回の『LIFE GOES ON』にも注ぎ込まれている。もはや馴染みと言ってもいいAnarchyとDABO、RYUZO、般若らが駆けつけ、さらにはAKLOとKOJOEによる“REPLAY”や、DJ TY-KOH+Y's+SIMON+A-THUGの“DON'T STOP”というコラボの実現も刺激的。今回はアルバム全編でGrowthと共同制作を手掛けていることもあって、楽曲の輪郭もキャッチーに磨き上げられている。そのあたりのセンスはSHINGO★西成とTinaを迎えた表題曲などに顕著だろう。



▼『LIFE GOES ON』に参加したアーティストの作品を一部紹介。

左から、AKLOの2012年作『THE PACKAGE』(One Year War/Manhattan/LEXINGTON)、SHINGO★西成の2012年作『ブレない』(昭和レコード)、A-THUGのミックステープ『HEATCITY MIXED BY DJ SPACEKID』(O44G)

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