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ディスクガイド――(2)

連載
Discographic
公開
2012/11/09   19:40
更新
2012/11/09   19:40
ソース
bounce 348号(2012年9月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/一ノ木裕之、北野 創、升本 徹、出嶌孝次


AK-69 『THE CARTEL FROM STREETS』 (2009)

歌を絡めたスタイルが堂々たる安定感とスケールを湛えたヒット作。強い意志を歌う姿は、過去への視線と分かちがたく結びつき、その魅力を増す。“Only God Can Judge Me”や“雨音”などもまた然り。後者はヴィジュアルを喚起するフックと共にLA BONOの好演も見逃せない。 *一ノ木

 

『BEST OF TOKONA-X mixed by DJ RYOW』 (2009)

ILLMARIACHIからMASTERS OF SKILLZ/M.O.S.A.D.〜ソロにまで至る、亡きTOKONA-Xの歩みを時系列的に辿ったベスト盤的なミックスCD。客演曲も交えて行き届いた選曲は、クルーを共にしたDJ RYOWならでは。 *一ノ木

 

ZANG HAOZI 『SIN』 (2010)

福岡を拠点とするSHITAKILI IXの一員として台頭し、PMX作品への登場で名を上げた彼のMS移籍作。籠獅やSHIN TAIらクルーの仲間はもちろん、東海から横浜〜横須賀にまで広げてきたコネクションを作品の流れに織り込み、力強いラップで束ねている。AK-69の共同プロデュースもキャッチーさに輪をかけた秘訣か。 *出嶌

 

KJI 『G.H〜The first gate〜』 (2010)

CRAY-GやNATOら東海勢の作品に参加してきた〈岐阜の若大将〉による初アルバム。AK-69やHOKT、BIG RONといった先輩たちの胸を借りてウェッサイ流儀のナンバーを展開しているほか、“MARIA”では歌も披露。A-1らとのレペゼン岐阜ものなど聴きどころは多い。11月には新作も到着予定! *北野

 

AK-69 『THE RED MAGIC』 (2011)

いよいよシーンのトップスターへと昇り詰めたAK-69の、オリコン総合3位まで浮上した現時点での最新アルバム。MACCHOやAnarchy、AIらのゲストを迎えたド派手な曲が並ぶ一方、ミニマルな“Champagne Boyz”や次世代MC勢を招いての“Soldiers Song”といった攻めの姿勢も忘れていない痛快なブツ。 *升本

 

DJ RYOW 『MORE THAN MUSIC』 (2011)

ソロ名義では『PROJECT DREAMS』以来となるリーダー作。DJ/プロデューサーの両サイドで最前線に立つ存在だけにM.O.S.A.D.〜BALLERSや般若、DABO、SHINGO★西成ら全国から猛者が参加。なかでもAK-69と"E"qualのタッグによる表題曲が最強だ。 *升本

 

A-1 『NEVER MIND』 (2012)

地元の岐阜はおろか東海シーンの次代を担うであろう注目MCの3作目。耳にストレートに入り込む正統派のラップは、Gファンクからハードなロッキン・チューンまで、あらゆるスタイルのトラックに映える男前ぶりだ。AK-69との初共演曲も収録。 *北野

 

ZANG HAOZI 『DYING MESSAGE』 (2012)

前作『YELLOW BLOOD』から1年足らずで登場したこの最新作では、何だか物々しいタイトルに反して、ザンハオ流のイッキ飲みコールを指南する“CALL”や甘〜いクリスマス・ソング“Snowman”といった新機軸に挑戦。もちろん風営法に物申す“NIGHT RIDER”といった硬派路線も堅調だ。 *北野

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