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ディスクガイド――(1)

連載
Discographic
公開
2012/11/09   19:40
更新
2012/11/09   19:40
ソース
bounce 348号(2012年9月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/一ノ木裕之、北野 創、升本 徹、出嶌孝次


M.O.S.A.D. 『THE GREAT SENSATION』 (2002)

不世出のMCである故TOKONA-Xに"E"qual、AKIRA、DJ FIXERから成る、日本には数少ない直球のギャングスタ・アティテュードで名古屋から全国にその名を轟かせた伝説的なグループのファースト・アルバム。後にDJ RYOW名義でリメイクもされる“If I...”を筆頭にギラついた楽曲群の揃った傑作だ。 *升本

 

Kalassy Nikoff 『PAINT THE WORLD』 (2004)

前年のTOKONA-Xの名曲“Let me know ya...”への客演などが高評価を受け、まずはシンガーとしての名義で発表した初のソロ・アルバム。PMX製のシングル“NEVER GONNA STOP”をはじめ、現在とはまた違う美声で押す流儀は新規リスナーにも新鮮に響くだろう。FUEKISS!!やAnarchyの活躍も光る。 *出嶌

 

B-NINJAH 『SOUND TRACK 4 LIFE〜人生音楽〜』 (2004)

相棒に続いてBADDESTな忍者が放ったソロ作。ウェッサイ+ラガの妙味を見せるコンビ作とは表情を変え、GUIDING STAR仲間にM.O.S.A.D.や來々も招いてハードに仕上げている。似た形態でのジャンル融和を同時期にROMERO SPで試みていたRUDEBWOY FACEの参加も意義深い。 *出嶌

 

B-NINJAH & AK-69 『Natural Nine』 (2005)

いまや説明不要のAK-69がレゲエDJのB-NINJAHと組んでいたコンビでの、『DA REAL THING -from the street-』(2003年)に続く2作目。スタイルは違えどマイクひとつでのし上がろうと息巻く2人のコンビネーションはいま聴いてもまるで古びてない。ミクスチャー文化の盛んな052ならではの成果。 *北野

 

ENDLESS FILE/SYGNAL 『FROM THE BALLERS CAMP』 (2005)

BALLERS第2世代と呼ばれる2組が4曲ずつを持ち寄ったスプリット盤にして、両者のデビュー作。DJ RYOWとMCのWATTから成るENDLESS FILEは、もろラテン調のサウンドなどに挑戦して芸達者な面を見せ、ソロMCのSYGNALはTOKONA-X直系のギラついたラップで気を吐いている。 *北野

 

AK-69 『REDSTA -The Rap Attacker-』 (2006)

Kalassy Nikoff名義の『REDSTA-The Melodizm-』と同時にリリースされた、ソロ・ラッパーとして初のフル・アルバム。緩さを微塵も感じさせない攻撃的なトラック群をタイトに乗りこなし、MACCHOやANARCHYら実力派のゲストとも対等に渡り合うことで、ラッパーとしての矜持を示した快作だ。 *北野

 

AK-69 a.k.a. Kalassy Nikoff 『TRIUMPHANT RETURN〜Redsta iz Back〜』 (2008)

約2年ぶりのオリジナル作で、オリコンのインディー・チャートで初のNo.1となった転機の一枚。先行シングル“Ding Ding Dong〜心の鐘〜”を筆頭にハードかつメロディアスな持ち味を集約し、Hタウンのプリティ・トッドら海外クリエイターとの合体も奏功している。 *出嶌

 

GRAND BEATZ 『PROJECT DREAMS PT.5』 (2009)

DJ RYOWとハードコア畑出身のTOMOKIYOによるプロデューサー・チームの現時点での最新作。勢い満点のワイルドな音作りが特色で、本作にはM.O.S.A.D.やAK-69ら052勢に加え、般若、Anarchy、NORIKIYOなども馳せ参じている。 *北野

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