ブラームスの交響曲とセーゲルスタムの自作の交響曲を並べて録音するプロジェクト『ブラームス=セーゲルスタム III』(SACDハイブリッド)
セーゲルスタムと彼が首席指揮者を務めるトゥルク・フィルハーモニックがブラームスの交響曲と彼の自作の交響曲を並べて録音するプロジェクト。
「聖杯巡礼を連想する冒頭の歩み。生まれようとするヴァイナモイネンかレンミンカイネンが胎内の壁を叩いていると思うのも楽しい」第1番。「アダージョ・ノン・トロッポ。アルプスの牧場の美しい風景が姿を見せる」第2番。セーゲルスタムは「ひげ顔の兄弟」の最初の2つの交響曲についてそう語っています。
つづく第3番。ブラームスのもっとも詩的でさまざな感情を呼び起こす作品のひとつです。
「なんという詩作……最初から最後まで、森の生活の不思議な魔力に抱かれ……木漏れ日が輝き……小さな森の教会に集う信者たちの声……悲しい涙につつまれる灰色の真珠……心の高揚、沈静……」(クララ・シューマン)。
セーゲルスタムの交響曲は、第294番《Songs of a UNICORN heralding…》(到来を告げるユニコーンの歌)。
前のアルバムの「流れを進める」第288番と「猫が訪ねてくる」第289番と同様、「シベリウス最後の交響曲」に倣う「一楽章、およそ22分」の作品です。
一角獣は何を告げるのか。「愛と憎しみ、生と死、富と貧困、光と闇、湿気と乾燥、温もりと冷たさ、速さと遅さ、加速と遅延、フラクタル次元の直線と空気力学的比喩……そうした二元性」。
オブリガートのホルンを副首席奏者タニヤ・ニソネン、第2ピアノをセーゲルスタムが担当。彼は、造語やダブルミーニングを駆使した「セーゲルスタム語」のライナーノート(英語・フィンランド語)も寄せています。
(キングインターナショナル)
『ブラームス=セーゲルスタム III』
【曲目】
ブラームス:交響曲第3番 へ長調 Op.90
レイフ・セーゲルスタム(1944-):交響曲第294番《Songs of a UNICORN heralding…》 *
【演奏】
レイフ・セーゲルスタム(指揮)
トゥルク・フィルハーモニック管弦楽団
タニヤ・ニソネン(ホルン)*
【録音】
2016年5月23日-26日 トゥルク・コンサートホール(トゥルク、フィンランド)
制作: マルティン・ナゴルニ
録音:トーレ・ブリンクマン
カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック)
掲載: 2018年11月13日 00:00