インタビュー

桃野陽介を形成する100枚のアルバムを一挙紹介!!――Part.2

22. 奥田民生『30』ソニー(1995)「めっちゃ好きですよ、これ。(リリースされたのは)中1ぐらいだったと思うんですけど。『29』と同時にライヴのヴィデオを出してたんですけど、ほとんど『29』の曲をやってなくて『30』の曲ばっかりなんですよ。そのヴィデオがすごい衝撃で、〈うわー、これ聴きたい聴きたい!〉って出るのを待ち望んでたんですよね」。

23. ユニコーン『ヒゲとボイン』ソニー(1991)

24. たま『ひるね』クラウン(1991)「ユニコーンと並行して好きだったのが、たまなんですよね。『さんだる』をとにかく腐るほど聴いて。そこからちょっと経ってから『ひるね』とか『きゃべつ』とか買ってきて。どっちもローファイさに惹かれてましたね」。

25. ANATAKIKOU『Graduation '12』BabeStar(2005)「神戸で初めて対バンしたとき、単純に〈XTC meets はっぴいえんど〉ってのをモロに感じてイチコロでしたね。……ってことは、自分とルーツが似てるんじゃないかと思って話したら、松浦さん(ヴォーカル/ギターの松浦正樹)と話が合って。このアルバムは、その頃死ぬほど聴きました。5つ6つ歳が上の人とちょうど話が合うっていうのがありますね。マセガキだったから?」。


24. たまの91年作『ひるね』(クラウン)

26. はっぴいえんど『風街ろまん』URC/ポニーキャニオン(1971)「(地元から)札幌に出たときにちょうどボックス・セットが出て、タワーレコードで買って。それで夕暮れに聴いたら、故郷を思い出して泣いちゃって。(北海道のことを歌っているわけではないので)実際はしっくりこないはずなんですけど、その夕暮れ時の札幌にはすごい合ってたんですよね」。

27. DINOSAUR Jr. 『Green Mind』Blanco Y Negro/Sire/ワーナー(1991)、28. MY BLOODY VALENTINE『Loveless』Creation/ソニー(1991)「ダイナソーJrは、すごい影響受けました。これを聴いたのは、高校のときですね。退廃的な気持ちと、ギター・ポップとかのポップな方向に移り変わる気持ち、どっちの気持ちにもなれたっちゅうか。マイブラもそうですけど、余裕で(いろんな気持ちを)飛び越えてくるっちゅうか」。

29. QUEEN『Sheer Heart Attack』Parlophone/EMI Music Japan(1974)「“Brighton Rock”が入ってるので、クイーンのなかではコレ。『monobright one』はこういうイメージ。やっぱりフレディ・マーキュリーみたいなフロントマンは理想ですね。ああいうことをしたいです。乳首とかも、もっと出したい(笑)。あんだけ歌えるんなら乳首出してもカッコいいし、エンターテイメントになってるっちゅうか。いい曲もいっぱいあるし」。

30. くるり『図鑑』スピードスター(2000)、31. ナンバーガール『SAPPUKEI』EMI Music Japan(2000)、32. SUPERCAR『ANSWER』キューン(2004)「SUPERCARのラスト・アルバムは、なんかビリビリくるんですね。傷つくっちゅうか。初期はなんか楽しそうだな、それでいろんな音楽好きなんだなっていう感じで捉えてて、くるりやナンバーガールと比べるとそれほど聴いてなかったんですよ。結構ドライなイメージもあったし。でも最後のアルバムは凄い人間が出ているっていうか、〈コワッ、ウエーッ〉て思って。そこが凄い好きです」。

33. TAHITI 80『Wallpaper For The Soul』Atomospheriques/ビクター(2002)

34. 桑田佳祐『孤独の太陽』TAISHITA/スピードスター(1994)「専門学校の同級生で、すごい桑田さんを好きな人がいて。僕は、昔っから民生さん好きとしてケンカしてたんですよね。でもこれを聴かされたときに、〈なんじゃこれは〉って思って。〈スゲエいい〉っていう。特に“月”は、〈なんてエッチでドキドキするんだろう〉って思って。これも見逃してたっていう一枚ですね。洋楽志向の人にぜひ聴いて欲しいと思います」。

35. MATTHEW SWEET『Girlfriend』Zoo(1991)、36. TEENAGE FANCLUB『Bandwagonesque』Geffen/ユニバーサル(1991)「マシュー・スウィートは、ティーンエイジ・ファンクラブとかのギター・ポップ的な流れで辿り着きましたね」。

37. THE AVALANCHES『Since I Left You』XL/トイズファクトリー(2000)、38. GERLING『When Young Terrorists Chase The Sun』Festival Mushroom(2001)「専門学校時代にオーストラリア・ブームみたいのがちょっとあって、アヴァランチーズとガーリングはその流れです。日本人と肌が近いんじゃないかって思ってました。イギリスでもアメリカでもないけど、ちょうど真ん中にいる感じで。あとアヴァランチーズは、サンプリングの嵐でもオリジナリティーが出るんだ、って思った作品ですね」。


38. ガーリングの2001年作『When Young Terrorists Chase The Sun』(Festival Mushroom)

38. JUDAS PRIEST『Painkiller』Columbia/ソニー(1990)「もう否応なしにテンションがマックスまで上がるアルバム。全曲一緒なところがいい。田舎ではやっぱりミスター・ビッグとかボン・ジョヴィとか、ハードロックなものとかテクニカルなものが流行ってたんですけど、グランジ心にはそういうのがないんで、〈みんな早弾きして偉そうに〉と思って自然とスルーしてて。でもジューダスは〈ちょっと聴いてみよう〉と思って聴いてみたら、恐ろしくカッコよかった」。

39. BECK『Sea Change』Geffen/ユニバーサル(2002)「『Melow Gold』も『Odelay』もしっくりこなくて、〈結構ローファイだし、ツボにはまるはずなのに何でだろう?〉って思ってたときに『Sea Change』で感動したっていうか。こういうアルバムは無心で聴きたいです。ノリ的にはエリオット・スミスに近いですね」。

40. COLDPLAY『Viva la Vida Or Death And All His Friends』Parlophone/EMI Music Japan(2008)「コールドプレイは、このアルバムで知りましたからね。それまでは、ずっとしっくりこなかったです。このアルバムで〈おー!〉って思ってライヴ観に行ったら泣いちゃったぐらい。それから大好きですね」。

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掲載: 2009年04月16日 17:00

更新: 2009年04月16日 18:58

文/bounce.com編集部