INTERVIEW(2)――昔といまが詰まってる
昔といまが詰まってる
――そして新作は……という話になるわけですが。
masa「ちょっとあの、(hiroが)病気して抜けたじゃないですか。あの前にもう録音できる状態の曲があって。で、実際プリプロやって、仮で録っちゃって、っていう時期に休んで、結局もう1回録り直すまで1年ぐらい空いてるんですよ。そういうのがあったもんで、前の作った曲を前の通りに録ったらおもしろくねえだろ、ってことで、勢いが録れてるところは残しつつ、まあ重ねるとこ重ねてみようか、って。あとは、〈ここのパート、全部変えよう〉とか。なので、昔といまが詰まってるCDになってますね」
――では、お休みの期間があったからこそ、結果的にこうなったと。
hiro「うん。そうなのかもしれない。いままでは言いたいこととかを、そのままボン!って出してたんですけど、今回はちょっと間をおいて、もっといい表現があるだろうって言いたいことを考え直して出したアルバムなのかなって思ってます」
――その言いたいことというのは、全員明確にあるんですか?
hiro「いや、各々だと思うんですけどね。バンドだし、個人だし、うん。やりたいことも、実現させたいこともたぶん、各々であるので。それがたまに似てたりとかいっしょだったりとか、まったく違ってたりとかはあると思うんですけど、それをパッケージングしたアルバムなのではないかなっていう」
――曲作りにおいて、どなたかが主導権を握っているというのもない?
hiro「ないですね。うちら、なあなあでやってるんで(笑)」
kono「曲ごとに、例えば1曲目だったらベースの彼が思うものを再現して、とかいうのは、あるかもしれないですね。全体の仕上がりのイメージができてる人が主導権を握ってくみたいな感じがあるかもしれないです」
――最初から全体のイメージがあるんですね。
masa「あるっちゃあ、あるし、ないっちゃあ、ない(笑)。適当にやってりゃあ曲になるっていうのもあるし」
tachibana(ドラムス)「とにかく言ってみるんでしょうね、きっと。例えば、(konoを指して)〈シューゲイザーみたいな曲がいい〉とか言い出すんですよ」
kono「(笑)」
tachibana「で、〈8(分)、6(分)の速いやつがいいなー〉みたいな(笑)」
kono「そうそう(笑)」
tachibana「そしたら、それぞれやり出すんですよね。それがひとつの形になっていって、〈それカッコいいじゃん〉とか〈それはあんまりじゃない?〉って作っていくみたいなところがあるんで、結局、曲の作り方としては、個人個人のぶつかり合いってところは変わってないんですけど、今回はレコーディングの仕方が変わってきてるかもしれないですね。いままでとはちょっと」
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