INTERVIEW(1)――5人の一体感がすごかった
5人の一体感がすごかった
――10周年イヤー、楽しませてもらってます。ここまでの手応えは?
Ohyama“B.M.W”Wataru(トランペット)「久々に……というと語弊があるけど、ツアーを心から楽しめました。3月の東京10連戦から4月のツアー、最終日の赤坂BLITZまでをひとつの流れとして、楽しめましたね」
ヒイズミマサユ機(キーボード)「10連戦は本当に疲れました(笑)。でもそれ以上に充実感があったので」
Ohyama「4月のツアーも、10連戦があったおかげで完璧にでき上がっていたので。いきなり初日から熱のこもったライヴができましたね」
――そして、前作からわずか4か月で届いたニュー・アルバム『i WANT YOU』。これ、前作の『1・2・MAX』と同じような構成になってますよね。兄弟アルバムというか。
Ohyama「そうです。あえて同じ形にしたんですね。曲は『1・2・MAX』と同時期に作っていたものもなかにはありますけど、ほとんどは今年の3月から4月にレコーディングしたものですね」
ヒイズミ「ライヴをいっぱいやれたのが、良かったんですね。ライヴの熱さをレコーディングにそのまま持ち込めたので」
――早速、内容について掘り下げていきますけど、まず1曲目がベートーヴェン〈運命〉のカヴァー。ものすごい有名曲、やっちゃいましたね。
Ohyama「前回の〈クシコシポスト〉がかなり評判も良くて、自分らでも手応えがあり、ライヴでも盛り上がる曲になったので。今回も何かカヴァーをやることだけは決めてたんですけど、〈クシコシポスト〉をやっちゃったから、その上を行かなきゃいけないというか……何が上か下かわからないですけど(笑)。今回はショボイね、と言われたくないので、いろいろ考えた結果こうなりました」
――誰の発案ですか。
Ohyama「やるって言っちゃったのは俺です。アレンジのアイデアもなく、最終的にはなんとかなるだろうというノリで始まっちゃったんですけど……マジで大変でした」
ヒイズミ「元の曲が強いので、ヘタにひょろひょろになったら大変だなというのがありますから。目が血走った状態で演奏しました」
Ohyama「レコーディングで、ああいう雰囲気になるのは珍しいよね。〈クシコシポスト〉は、やると決めた時にアレンジが浮かんでいて、〈ライヴでやれば盛り上がる〉というイメージがあったうえで作ったから、苦しみはゼロだったんですけど。今回は〈クシコシポスト〉を踏まえて、絶対それ以上にならなきゃいけないという気持ちだけがあって、どうすればいいかが何も決まってない。結局、最終的には〈真剣にそのままやる〉という答えになったんですけどね。ぶっちゃけ、ドラム以外は全部そのままなんですよ。もともとのクラシックのオーケストラのパートを4人に割り振って演奏していて、ジャズ的なアレンジも一切してない。だからこそ、やりきった感はありましたね。この曲を仕上げるにあたっての、5人の一体感はすごかったです。ライヴでやったらどんな反応が返ってくるのか、楽しみですね」
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