INTERVIEW(2)――夏フェスの雰囲気を意識した
夏フェスの雰囲気を意識した
――次はタイトル曲の“I WANT YOU~ウォンチュー!~”。ツアーでも一足先に披露してましたけど、これはヒイズミさんの曲ですか。
Ohyama「いや、これは元々の2人のモチーフを組み合わせて、みんなで発展させました。今回のアルバムはほぼそうですね」
――マサユキ機さんのキュートな〈ウォンチュー!〉という声がものすごくキャッチーですけど、あれは?
ヒイズミ「僕が考えたわけじゃないです(笑)」
Ohyama「俺が〈I WANT YOU〉という言葉をマサユ機に言ってもらいたかったという、単なる欲望なんですけど。入れ方とか声の出し方をいろいろ考えて、いまのコレになりました。〈I WANT YOU〉って、何かいいじゃないですか。昭和50年代っぽい感じで」
――BLITZで見ていて、〈曲名は“I WANT YOU”です〉と言った時に、客席がザワッとしたんですけど(笑)。
Ohyama「そうですね(笑)。作ってる最中〈ホントに大丈夫かな?〉というのはありましたけど、曲が出来てみたら〈これは来てるな〉と」
――曲調としてはPE’Z王道の、ポップなメロディーとシンプルな踊れるリズムの組み合わせで。
Ohyama「夏フェスの感じを意識して。アルバムが夏前に出るので、今回は全曲そういう感じになりましたね」
――“ロドリゲスの恋”は?
Ohyama「これはラテンの曲。タイトルは、〈日本的にいちばん有名なラテンの名前は何かな?〉って考えて、〈ロドリゲスだな〉と(笑)」
――“楽観主義宣言~僕オキル君ネムル~”は、ラテンのなかでも、スパニッシュなイメージがあります。
Ohyama「俺はこの曲に、最終的に空を飛んでっちゃうみたいなイメージを持っていたので。〈それは何かな?〉と思ったら、いちばん幸せな瞬間だろうと。〈俺がいちばん幸せな瞬間は何かな?〉というと、一般的に一生懸命仕事してる時というよりは、休みの時の〈まぁ何でもいいじゃない〉っていう瞬間のような気がして、それで〈楽観主義宣言〉というタイトルになりました」
――このトランペットのメロディー、いいですね。哀愁を感じます。こういうの、Ohyamaさん得意ですよね。
Ohyama「得意というか、好きなので。昔、『Akatsuki』が出たぐらいの頃に、親戚のおじさんに〈君のトランペットには哀愁がない〉って言われたんですよ。〈僕らの時代にはニニ・ロッソとかがいたから〉って、いきなり完全に否定されちゃったんですよ。2回ぐらいしか会ったことのない親戚のおじさんに(笑)。〈デビューおめでとう。でも哀愁ないよね〉って言われて、その時のショックから立ち直れてない(笑)。ああいうおじさんたちが〈いいね〉と言ってくれないと駄目だと思っていて、いつかやってやるぞと。〈哀愁〉を日本人として表現したかった。それと、キューバとかあのへんの爺さんが、道端にぼけーっと立ってる感じ。そういうところにも哀愁を感じるし、この曲にはそんなイメージもあります」
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