アラバマ出身、盲目のシンガーとして南部の諸レーベルを渡り歩いたクラレンス・カーター。デビューはマッスル・ショールズのフェイムからで、67年にアトランティックと契約している。手放しで上手いとは言えないが、そんなことを意識させないほどの泥臭くモッタリした哀しげなフィーリングがたまらない!
出世曲“Slip Away”や“Looking For A Fox”を収めたファースト・アルバム『This Is Clarence Carter』、ドアーズ“Light My Fire”のビターすぎるカヴァーも含むソウルフルな『The Dynamic』、いずれも聴くだけで心のソウルバーが勝手に開店してしまう名作だ。