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第20回 ─ 栄光のアトランティック(その1)

リイシュー天国は待ってくれない!

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2007/03/01   18:00
更新
2007/03/01   18:04
ソース
『bounce』 284号(2007/2/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

 良作だらけなので前置きは省略! まず、丁寧なリイシュー群で賑わうディープ・ソウル界隈に、またも驚愕の編集盤『Quinton Claunch's Hidden Soul Treasures』(Pヴァイン)が登場! ゴールドワックスの創設者=クイントン・クランチ所有の音源を束ねたもので……ウィリー・ハイタワーにオリー・ナイチンゲールに……マストでしょ。

お次も南部モノで、ポール・ケリーのマッスル・ショールズ録音作『Dirt』(Warner Bros./Water)が世界初CD化。ダウン・ホームなロック好きにも推奨したい苦旨盤です。さらに、グラディス・ナイト&ザ・ピップスがモータウンに残したアルバム10タイトルが2in1仕様で5枚一気に登場! 

掲載ジャケは73年の2作をセットにした『Neither One Of Us + All I Need Is Time』(Motown)ですが、いずれにもシングル曲や未発表曲などのボーナスも満載! そうでなくても、こういう定番が普通に入手できんとあきまへん。

 定番を押さえたらもっと深みへ……まずはモダン・ソウルの沼からピラニアの81年作『Headed In The Right Direction』(Amazon South/Pヴァイン)を捕獲。泥臭いのに軽快なアラバマ・ファンクの連打で、ダサ格好いいジャケは裏切らんね! 

次はお馴染みジャズマンの最新コンピ『Good Things : The Story Of Saadia Records』(Jazzman)で、60年代末マイアミのサーディア音源を世界で初めてコンパイルした激烈盤! TK入りする前のリトル・ビーヴァーが残した4曲が必聴か。

そしてナウ・アゲインからは、70年代初頭のインディアナポリス産ファンク・バンド、アムネスティの好編集盤『Free Your Mind : The 700 West Sessions』(Now-Again)が登場。7インチ・マニア卒倒必至? 普通に熱くて最高だって!

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