和フュージョン〈バイヤーが選ぶ5選〉
▼和フュージョン特集
※こちらはセール対象外です。
守道健太郎(GROOVY和物SUMMIT/タワーレコード):ブラジリアンであったり、メロウ・グルーヴであったり現在、クラブで聴けるクオリティのものが多く、なかなか奥深いです。そして今また、ガイド本が発売されたりと再評価の波が来てます!という訳で、タワレコ的私選和物フュージョン行ってみましょう。
高中正義『RENDEZ-VOUS』
サディスティックスのギタリストであった高中正義。1987年発表のアルバム。今までの路線とは異なったサウンドを打ち出し、当時は賛否両論だったらしいですが、個人的に一番好みなアルバム。当時まだあまり浸透してなかってであろうラップを取り入れたり、ビートが太くてかっこいいところに高中正義の優れた時代感覚を感じます。これから夏!ということでアルバムより「SUMMER YOU」がおすすめ。
松岡直也『Long For The East』
先日、残念ながらお亡くなりになられました松岡直也氏。追悼の意味も込めて一枚。哀愁感あるラテンフュージョンで、パーカッシヴなブレイクもあり、DJ的にも使えます。オススメはメジャーデビューする前の久保田利伸がゲストボーカルとして参加している1曲目の「The LatinMan」、ラテンとブギーが融合したおすすめ曲。
中村照夫 & ザ・ライジングサン『LIVE AT CARNEGIE HALL 』
和物レアグルーヴとしても素晴らしいアルバムを残しているベーシスト中村照夫。ライジングサンバンドを率いた70年代後半からがフュージョン色が強い印象。メロウ・グルーヴでサンプリングネタにも使われてます。こちらはライブ盤で、スタジオ録音よりも切れのある演奏で高速サンバが凄まじくかっこいい2曲目に収録されている「Rising Sun」がおすすめ!
今田勝『アンダルシアの風 』
ピアニスト今田勝。松岡直也もそうですが、フュージョン、特にピアニストの作品にはラテン、ブラジリアンを取り入れた曲が多いですね。このアルバムもラテンやブラジリアンといったテイスト。特に6曲目に収録されている「Nowin」のトライバルなリズム、そしてそれに乗るピアノのジャズとのクロスオーヴァーな感じが際立ってかっこいい。
Logic System『Venus』
4人目のYMOこと松武秀樹のユニットLogic System。このアルバムは、名うてのプレイヤーとセッションしたシンセサウンドということで、テクノポップにとどまらずAORやフュージョンの雰囲気が全体に漂います。特に7曲目に収録されている「Be Yourself」のシンセと生演奏の融合したメロウ・グルーヴが最高です!
というわけで、今月は和物フュージョン。他にもまだまだ、かっこいい曲はあります!これをきっかけにフュージョン、掘って頂けたら幸いです。ありがとうございました!
フュージョン / クロスオーヴァー
DJ/クラブ世代に向けたジャズ・ガイド・ブック"Jazz Next Standard"シリーズ、久々となる新刊のテーマはフュージョン。これまでにガイド本も多数刊行されていますが、本書では、ブギー、メロウ・グルーヴ、ダンス・ジャズ、コズミック、サンプリング・ソースなどをキーワードに、これまでにないセレクションでお届けします。クラブ世代からの支持が厚いロイ・エアーズやアジムスといったアーティストを筆頭に、ヨーロッパ諸国や南米も含む世界各国から集めたディスクは合計約700枚! 独自の視点で“定盤”を塗りかえる、まったく新しいフュージョン・ガイドの誕生です。
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