和物カバー〈バイヤーが選ぶ5選〉
守道健太郎(GROOVY和物SUMMIT/タワーレコード):良い曲が、別の歌手により、再アレンジされ歌われることでまた違った印象で聞くことが出来る。それがカバーの魅力のひとつだと思いますが、これが和物カバー。特に洋楽の日本人によるカバーとなると歌詞も聞き所です。訳さずに歌ったり、忠実に和訳されたものももちろんありますが、元の内容無視で突拍子もないトンデモ和訳がまたおもしろい。そんな多種多様な和物カバー集めてみました!!
勝新太郎『歌いまくる勝新太郎』
勝新節全開で濃度200%のこのアルバムに収録されている、ソウルの名曲ボビー・ヘブ「サニー」のカバー。ボーカルの音量気持ち大きめで曲に対して勝新が完全に食っちゃっますが、この勝新超ダンディーで最高です!数あるサニーカバーの中でも個人的にトップ!
上田正樹『ゴールデン☆ベスト』
レゲエを取り入れた楽曲を発表してることからもレゲエへの造詣が深いことが伺えますが、このカバーはばっちりはまってます!原詩に忠実ではなくともその精神を受け継いだ訳詩をソウルフルに歌い上げられていてかなりかっこいいです!
雪村いづみ『スーパー・ジェネレイション 』
次は邦楽カバーです。服部良一の曲を雪村いづみが歌う、演奏はキャラメル・ママ、三世代の共演ということでまさに「スーパー・ジェネレーション」ですね。昭和歌謡曲のノスタルジックな雰囲気のまま演奏は最高にグルービーにアレンジされ、それが見事にマッチしていてかっこいい!「東京ブギウギ」のブギのリズムにとらわれない爽快なアレンジが素晴らしい!
EPO『ゴールデン☆ベスト』
今でも素敵な曲を書き続けているEPOですが、デビュー曲はシュガーベイブの名曲「DOWN TOWN」のカバー。今まで様々なアーティストにカバーされている名曲ですが、特に個人的にはこのEPOによるカバーが一番好きです。シティポップのさわやかな感じとEPOの声がはまり、シュガーベイブとは違った曲に昇華されています。
What's LOVE?『和洋SKA? ~ON-KO-CHI-SHIN~』
今までご紹介してきた以外にも和物には様々なカバーがあります。2013年に発売のこのアルバムは、そんな日本語カバーされた洋楽をそのままさらにカバーという、一筋縄ではいかないカバー集になっています!まずはこれを聞いて深遠なる和物カバーの世界に入ってみてはいかがでしょうか?
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