RYUKYUDISKO
テクノを通じて沖縄をレペゼンする双子ユニット、RYUKYUDISKOがニュー・アルバム『pleasure』を完成させた。多和田えみ、曽我部恵一、iLL、MEGをはじめ、多くのヴォーカリストをフィーチャーすることで歌モノがグッと増えた本作だが、そんななかで異様に突き抜けたレイヴ感を表出しているのが、Dachamboとタッグを組んだ“RYUKYUDISTO”だ。そこでbounce.comでは、それぞれの視点でダンス・ミュージックにアプローチしつつ、奇しくも最新作においては〈歌〉へと向かった2組を迎えて対談を敢行。相思相愛ムードに満ちた会話を(ほぼ)ノーカットでお届けします!
ハッピー感は共通しているところかも
――今回は、RYUKYUDISKOの新作『pleasure』でコラボレーションをしたDachamboのAOさん、HATAさんを招いての対談ですが、まずはベタに出会ったきっかけからお願いします。
廣山哲史「あの……ク、クラブですね」
――あのう、哲史さん、好きな人が目の前にいる女子じゃないんですから(笑)。
AO(ギター/ヴォーカル)「だって緊張しちゃうよね。正月以来で本当に久しぶりなんだから」
――あ、そうだったんですか。ちなみに初めてコミュニケーションを取ったのもその時ですか?
HATA(マシーン)「いや、フェスでいっしょになったことがちょくちょくあって、初めてお話したのは〈SOUL MATE MUSIC FESTIVAL 2008〉っていう国立競技場で行われたイヴェントでしたね。そこでチラっとお話して」
哲史「音源を交換したんです」
HATA「あと、その前に俺らがリミックスをアナログで出してたんですけど、使っていただいてるって話を風の噂で聞いてたんですよ」
哲史「それで僕がHATAさんに声をかけたんですよね」
HATA「〈はじめまして〉ってね」
哲史「僕が元々Dachamboをすごく好きでDJでも使っていたし、ライヴもフェスで観てたんです。だから僕のなかでは初めてって感じではなかったですね」
HATA「僕らももちろん名前と音は知っていたしね。〈WIRE〉みたいな大きなパーティーに出てることも知っていたし、活躍されているなあって感じでしたね」
AO「羨ましかったよね(笑)」
HATA「Dachamboも沖縄にはけっこう行ってるんだけど、南が似合うというかね、温かいところが好きなんで、そういうテイストを持っているRYUKYUDISKOは素敵だなって思ってましたね」
AO「出てきた時、すごくユニークなことをやっていたしね」
――今回のコラボレーションはどのような流れでスタートしたんですか?
哲史「実はDachambo好きが高じて、それっぽい音のトラックを勝手に作ってたんですよね。それを送ったんですよ……」
AO「それを聴いたら〈Dachamboっぽいなあ〉って(笑)」
HATA「ああ、Dachamboってこういう感じだよねえって(笑)」
哲史「で、いっしょにやりたいからお話をさせていただいたと。あの……ちなみにどういうところがDachamboっぽかったですか?」
――なんという直球の質問(笑)!
AO「ギターのフレーズとか全体のハッピー感にDachamboと近いものを感じましたね」
哲史「ああ、ハッピー感は共通しているところかもしれませんね」
AO「意識はしてないんだけどね」
HATA「そういうのが好きだからね」
AO「勝手に出ちゃう」
哲史「あと野外感というかフェス感というのも出るかもしれませんね」
AO「基本どっちもボーダーがないっていうか、野外でもフロアでもクラブでも楽しめるのは間違いないし、そういうところは共通しているんじゃないかな」
哲史「Dachamboのライヴで踊っていると、お客さんもバーって笑顔になってるんですよ。そういうところがいいなあって。僕らもお客さんを笑顔にしていきたいって思ってるから」
廣山陽介「楽しい空気が自然に出てくるのって大事だと思うんですよね。野外でも演奏するし屋内でも演奏するし、日中でも夜でも演奏するし、そこでの表現方法って違う。昼と夜の笑顔も違う。でもそれをカヴァーできる幅広さは共通しているんじゃないかな」
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