INTERVIEW(2)――裏切りつつ、ストリート感はより出てる
裏切りつつ、ストリート感はより出てる
――でも、ファースト・フル・アルバム『三次元ダンスLP』ぐらいまでは、ちょっとアイドルっぽい感じもあったんじゃない?
KENSUKE.A(ドラムス)「そうなんですかね? 勘違いされてたんですよ」
WATARU.S「確かに不良って感じじゃなかったよね。良品って感じだったよね。ま、いまも良品だけどさ」
SKB「いいことには変わりない(笑)」
――まあ、不良っていうのともちょっと違う気がするけど。
WATARU.S「じゃあ、どんな感じ?」
――なんだろうね? ……ストリートの人たち、かな。
3人「おお~」
SKB「嬉しい。そっか、むしろそうなのかも」
WATARU.S「それいいじゃんね」
KENSUKE「それ、最高ですね。メモります! で、ストリートを基準にして、こっち寄り(左側のジェスチャー)もこっち寄り(右側のジェスチャー)もあるじゃないですか」
――ポップにもハードにも振れる、ってことですね。
WATARU.S「ビースティ・ボーイズだよ。ああいう存在になりたいな、って最近思ってきたけどね。どっちかだよ。ビースティ・ボーイズになるか、俺が1人でマッチ(近藤真彦)になるか」
KENSUKE「マッチ(笑)」
SKB「それはそれで、俺らは楽だけどね(笑)でも、ビースティ・ボーイズが合ってるよね」
――うん。そういうストリートっぽさは、最近披露されてる他の新曲にも出てるのかな、って。
WATARU.S「うん。そうだね。作った順的には、キャラメルは1年ぐらい前の曲だからね。8ビートとか他の新曲とかは最近作った曲だから」
――たぶん、4月のワンマンで披露された“涙あふれても”とかは、前回、私が取材した前日とかに出来た曲なんじゃないかと思うんだよね。
WATARU.S「そうそうそう! そうだ、そうだ。俺、そんなこと言ってたでしょ(笑)。歌詞変える、変えねえ、みたいなの。5回歌詞書き直したやつね。そうだ」
――まあ、そういう振り切れた曲が出来てきているなかで、1年前から温めてきた“キャラメルフレーバー”をここで出すっていうのは? やっと出せるっていう感じ?
WATARU.S「まあ、どっちでも良かったんだよね。いま言いたいことを出す、っていうのもアリだと思うし。でもポップソングとしては、メロディーと詞と、曲の世界観とがいちばんガッチリきてるのがこの曲だな、と思っていて。まあ“8ビートはパンク少年のもの”(これも4月のワンマンで披露された新曲)とか、元気のいいSISTER JETのイメージの、〈ライヴ、楽しい~〉っていう曲を出すのもアリだと思ったけど、でも一回、アー写もこういうのに変えて、〈こういうこともできるよ〉っていうのをね。やっぱ、いま注目されてるからこそ、ちょっと裏切ることをやりたかったね」
SKB「ちょっと裏切りつつも、さっき言われてたストリート感は、より出てる気がするんですよね」
――うん。どういうところに?
SKB「ビートがある。あと、なんだろうな? WATARU君の歌詞の内面性とかがありつつも、やっぱり、外で聴いててすごく馴染む曲なんですよ。景色に溶け込む。特に、街にいる時に。なんか、てくてく歩く、散歩する感じによく合ってる曲なんじゃないかと思って」
WATARU.S「ストリート感っていうか、シティー感。それはあるかもね。歌詞の世界にも」